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「なでしこ銘柄」ってどんな銘柄? 注目ポイントを投資家目線で探る

nadeshiko
(写真=PIXTA)

「なでしこ銘柄」と言われて、どんな銘柄か知っている、具体的な銘柄を挙げられるという方はどのくらいいるでしょうか。

「なでしこ銘柄」とは、2012年度から経済産業省が東京証券取引所とともに選定して発表している、女性の活躍を推進している優れた上場企業群のことです。

女性が働きやすい環境づくりを進め、女性が活躍できる場を積極的に用意し、ダイバーシティ推進に取り組む先進企業……というイメージが浮かびますが、投資家の視線でみると別の見方ができそうです。本当に“筋の良い”なでしこ銘柄とは何かを紹介します。

なでしこ銘柄ができた背景

2016年4月、女性活躍推進法が施行され、かねてより政府が推進してきた女性の社会進出と活躍が、制度面でもバックアップされました。経済産業省によれば、企業が女性活躍推進に取り組むことには4つの意義があるそうです。

・ 多様な市場ニーズへの対応
・ リスク管理能力や変化に対する適応力の向上
・ 資本市場における評価の獲得、長期・安定的な資金調達
・ 労働市場における評価の獲得、優秀な人材の確保・獲得

これに先立ち、2012年から選出され始めた「なでしこ銘柄」は、投資家の株式保有の検討材料になる銘柄です。女性活躍推進の中では「多様な市場ニーズへの対応」と「資本市場における評価の獲得、長期・安定的な資金調達」が大きく関わってきます。

なでしこ銘柄は、女性人材の活用を積極的に進めている、東証一部・東証二部・マザーズ・JASDAQに上場している企業から、業種ごとに選出しています。経済産業省は、なでしこ銘柄に選ばれた企業について「多様な人材を活かすマネジメント能力」や「環境変化への適応力がある」として、「成長力のある企業」と考えているのです。
 
すでに海外の運用機関や機関投資家は、人材の多様性を投資判断の材料の一つとしはじめているようです。取締役会のダイバーシティをはじめとした、女性活躍推進を積極的に進めていかなければ、いずれ日本市場でも資金調達で大きく他社に後れを取ることになるかもしれません。

なでしこ銘柄に選ばれる企業とは?

なでしこ銘柄は、女性活躍に関したスコアリングと財務指標(ROE)でのスクリーニングなどを経て、28業種ごとに選定し、毎年3月下旬に発表されています。2016年度の選定では、スコアリングの基準に「女性のキャリア促進」と「仕事と家庭の両立サポート」を掲げ、マネジメントとパフォーマンスの面が重視されました。このスコアリングは、投資実務家や人材活用の専門家を中心とした「なでしこ銘柄」選定基準検討委員会が行っています。

過去4回、連続して選ばれているのは、下記の3企業です。

・ 日産自動車 <7201> (東証一部)ゴム製品、輸送用機器
・ 東京急行電鉄 <9005> (東証一部)陸運業
・ KDDI <9433> (東証一部)情報・通信業

過去3回は東証一部のみが対象でしたが、2015年から東証一部のみならず東証二部、マザーズ、JASDAQの市場も対象となりました。これらの市場からは、次の1社が選ばれています。

・ トレンダーズ <6069> (マザーズ)サービス業 

ほかの選出企業に関しても、女性が働きやすい環境を整え、活躍の場を広げる企業努力を続けている企業が出ています。

なでしこ銘柄をもう一つの視点から見る

女性の活躍推進を評価した「なでしこ銘柄」ですが、投資家にとっての“筋の良さ”はどうなのでしょうか。実際のところは、多くの女性がマネジメントで活躍したり、仕事と家庭の両立を図ったりできることと、企業の業績に直結するか否かの関連は定かではありません。

ただ、ROE(株式資本利益率)の直近3年間における平均が、業種の平均以上であることが「なでしこ銘柄」選定条件の一つになっています。その点に着目すると、「なでしこ銘柄」は業績をしっかり上げて成果を出しているということが言えるでしょう。

今後、ますます進むダイバーシティへの取り組みに先んじて、かつ実績も出し続けている「なでしこ銘柄」は、投資の検討材料の一つとして指標となると言えるかもしれません。

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