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リターンを狙うか応援か。拡大続く国内クラウドファンディング市場の今

Crowd Funding
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

「クラウドファンディング(Crowd Funding)」は、crowd(大衆)からfunding(資金調達)を行うことを表す造語です。仕組み自体は古くからありましたが、インターネットが普及した現在では一般的に「インターネットを介して比較的少額な資金を不特定多数から集める」行為を指す言葉として使われています。

市場は世界規模で4兆円とも言われ、今後もさらなる拡大が予想されています。日本でも資金調達手段の一つとして、認知が進みつつあるようです。

急成長が続くクラウドファンディング市場

仕組みを提供しているのはクラウドファンディングの運営会社です。運営会社は、資金の調達ニーズを持つプロジェクトのオーナーを募り、プラットフォームを提供します。オーナーは調達額のおおむね10~20%程度を手数料として支払い、これが運営会社の収入となる仕組みです。運営会社による審査はありますが、オーナー側には銀行や地方自治体の融資を受けるよりハードルが低く、かつスピーディーに資金調達ができるというメリットがあります。また出資する側にとってもプロジェクトによっては数千円単位での支援が可能なため、気軽に参加できます。クラウドファンディングには現在5種類のタイプがあり、これらは金銭的な見返りを求めるかどうかで大きく2つに分けられます。

「寄付型」「購入型」は応援目的の出資

金銭的な見返りを求めないのは「寄付型」と「購入型」です。「寄付型」は、その名の通り寄付金を募る仕組みで、日本では東日本大震災を機に急速に広がりました。災害復興だけでなく、海外の難民支援など社会的な意義が大きいプロジェクトで用いられています。

参加プロジェクト数が最も多いのが「購入型」です。商品化を目指すさまざまなアイディア商品やサービスが掲載されていますが、なかには首を傾げたくなる内容のものもあるので出資の際はよく確認してください。また一般的に、出資者には金額に応じて完成品や関連サービスなどが提供されますが、お礼メールのみという場合もあります。リターンを期待するというよりはプロジェクトの趣旨への賛同、応援という位置づけで捉えるのがいいかもしれません。

運営会社の見極めが重要な「貸付型」「ファンド型」「株式型」

金銭的な見返りを期待するのが「貸付型(ソーシャルレンディング)」「ファンド型」「株式型」の3種類です。

国内クラウドファンディング市場の中で注目されているのが「貸付型」です。投資家は運営会社を通じて資金を貸しつけ、3~10%程度の金利をリターンとして得る仕組みとなっています。この利回りの高さに注目が集まっているのです。運用期間は1ヵ月〜3年程度とさまざまで、運用期間中は毎月金利が支払われるものも多くなっています。不動産や新規事業への投資が主ですが、出資者は個別の貸付先の詳細を確認することができません。貸し倒れのリスクを回避するためにも代表者保証や不動産担保を取っているかどうか、投資先への審査はしっかりと行っているかなど、運営会社の見極めが重要です。

「ファンド型」は特定の事業に対して出資者を募り、成果に応じて配当を行う仕組みです。調達者の倒産などによる元本割れリスクはありますが、事業の進捗を共有できる面白さもあります。分配金のほか、商品やサービスを別途受け取ることができるケースが多いようです。

「株式型」は非上場株式の発行を通じた資金調達を行うための制度として2015年5月の金融商品取引法の改正により創設されました。将来的にキャピタルゲインを狙うこともできますが、非上場のため、換金が難しいという側面もあります。最初の運営会社が業務を開始したのが2016年末です。これからの発展が期待されます。

これら3タイプは利回りの高さで脚光を浴びていますが、リスクも少なからずあるのは他の投資商品と同じです。ハイリターンを狙うというより、少額で分散投資ができる手段と考えるのが妥当でしょう。

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