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VCは、スタートアップ企業のどこを見ているか?

(写真=Photon photo/Shutterstock.com)

スタートしたての伸びしろのある、志に溢れた企業に投資したい……。未来に貢献している意識も持てるし、もちろん、企業の成長に応じてハイリターンが見込めるのは大きな魅力です。とはいえ、そんな銘柄をどうやって見分ければよいのでしょうか。

下手をすると、ハイリターンは得られずにハイリスクばかり抱えてしまう危険性も……。では、こうした若い企業を見分ける専門家、ベンチャーキャピタル(VC)は、スタートアップ企業のどこを見て投資の可否を判断しているのでしょうか。

ベンチャーキャピタル(VC)のオシゴトとは

すでに事業が軌道に乗り、今後必ずしも業績が期待できる企業というわけではなく、「まさにこれからの企業」を専門に投資を行うのが、ベンチャーキャピタルです。

経済の活力は、常に新しい技術、新しいサービスを開拓する企業が生まれ育ってこそ維持されます。単に「お金を貸す」だけではなく、さまざまな形で経営支援を行うことも多いベンチャーキャピタルは、そうした若い企業の離陸を手助けする重要な役割を担っています。国としても、ベンチャーキャピタルの存在と活動を重要視している理由はそこにあります。

しかし、ベンチャーキャピタルも慈善事業ではありません。投資先である「これからの企業」は、まだ事業は途に就いたばかりか、場合によってはプランだけで実態が伴っていないこともあります。それだけに、実際に事業が成功した際の見返りは大きいわけで、ベンチャーキャピタルは、そうしたハイリターンが見込めるからこそ、あえてハイリスクを取って投資を行っているのです。

しかし、いかにハイリスクとはいえ、きちんとした「成功の可能性」を計算できなければ、事業としては成り立ちません。玉石混交の新ビジネスの中から、いかにキラリと光る将来の成長企業を見極めるか、個人投資家にとっても、その「プロの目利き」はぜひ学びたいポイントと言えます。

ベンチャーキャピタルは、起業家のココを見る

新しい商品・サービスを武器に勝負に出ようという企業は次々に生まれています。しかし、そのなかで実際に事業を軌道に乗せることができるのはごくわずかです。「新しさ」が単なる思い付きに過ぎなかったり、思ったほど市場に受け入れられなかったり、あるいは事業化の見通しが甘かったり……。

では、その「狭き門」をくぐって成功できる企業&起業家の条件とは何なのか。さまざまなメディアにおけるベンチャーキャピタリストの発言から、最大公約数的なポイントを拾ってみたいと思います。

● 起業の動機、展望が具体的かどうか
新しい企業を立ち上げる以上、誰もが(どんな形であれ)成功を望んでいるものです。とはいえ、そのビジョンが明確であるかどうかは重要な条件です。どのようなきっかけ、動機で起業に至ったのか。自らの体験に基づき、具体的に「社会に○○が必要」と切実に感じているかどうか。

目標としていつまでに、どれくらいの規模で社会への定着・浸透を目指すのか。特に創業期は企業の体力もないので、必然的にターゲットを絞る必要もあります。こうしたビジョンがぼんやりしていては、事業展開の布石や方針も曖昧な、一貫性のないものになってしまいがちです。

● ユーザー視点で本当に魅力的な商品・サービスかどうか
「当然のこと」と言ってしまえばそれまでですが、実際には「これはスゴイ!」と思っているのが作った本人ばかり、というのもよくあることです。もちろん、従来存在しなかった画期的な商品・サービスであればあるだけ、その価値を正確に判断するのは難しくなりますが、第三者の目から見ても十分に魅力的であること、あるいは(自分では判断できなくても)それを待ち望んでいる層の存在が確実視できることなどが条件となります。

もちろん、「新しすぎてどこがスゴイのかよくわからない」商品・サービスの場合、その作り手が、きちんとその魅力をプレゼンテーションできるかどうかも重要になります。

● 何かしら、人間的に型破りな部分を持っているか
これまでにない商品やサービスを生み出し、それを社会に広めようとしているからには、起業家本人もマニアックかつロマンチストであることは多いものです。もちろん、自分のこだわりにばかり夢中で周りが見えていなかったり、夢ばかり抱いて実態が伴わなかったりでは困りものですが、かといって、あくまで堅実に小ぢんまりとまとまっているようでは、起業家としての成功は見込めないと言えそうです。

企業を立ち上げるには、周囲の人間をうまく巻き込み、力を発揮してもらわなければなりませんが、そのためにも周囲に自分の夢を伝播させる力、ある種のカリスマ性も必要です。

当然ながら、投資を行うにはきちんとした事業計画、数字的な裏付けなど「目に見える指標」は大切ですが、明確に数値化できない「魅力」を測ることも重要です。もちろん、それらを見抜く目も一朝一夕で身に付くものではないでしょう。個人の投資家の場合、起業家本人に会う機会も少なく、そのぶん判断材料も少なくなってしまいますが、せめて意識の端には置いておくようにしたいものです。

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