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不動産と資源関連株に注目 ―朝倉 慶氏


asakura(写真=PIXTA)

 著名な経済アナリストであり、IFAとしても活動する朝倉慶氏。経済予測を次々と的中させた同氏は、船井総研の船井幸雄氏にその著作の中で「経済予測の超プロK氏」として紹介され、一躍有名になりました。その朝倉氏が今、マーケットで注目しているのが不動産と資源関連株だそうです。現在の投資環境と、なぜ不動産や資源株に注目しているのか解説してもらいました。 (取材IFAオンライン編集部)

アベノミクスが流れを変えた?!

 アベノミクスはデフレ脱却するための安倍政権が取った金融・経済政策の総称です。私は2012年に「株式投資に答えがある」という本を出しましたが、それは2012年に「株式相場が確実に底を打った」と判断したからです。それ以来、一貫して株式投資を勧めてきました。

 将来、振り返ってみた時に、「アベノミクスがバブル崩壊後から続く低迷相場のトレンドを変えるきっかけだった」ということになるのかもしれないと思っています。現在アベノミクスに対しての限界説なども聞かれますが、基本的に国がデフレからインフレにしようという政策は変わりようがなく、いずれ日本は止まらないインフレになると思っています。永遠のデフレもないし、これだけ国が膨大な借金を続けられることもありません。少子高齢化は進む一方です。積み上がった借金は返せるわけがなく、インフレにして返すしかないのです。

マイナス金利とインフレリスク

 安倍政権はさらなるデフレ脱却のために2016年2月から日銀のマイナス金利政策を実施しました。すでにマイナス金利を実施しているEUを見れば分かる通り、ある程度の効果はあるでしょうが、預金金利までマイナスにできないという点で政策的な限界を抱えています。

 1970年代、インフレに悩まされたアメリカは金利を20%にまで上げることでインフレを退治しましたが、デフレ解消のために金利をマイナス20%にできるかと言えばそれは不可能なのです。もし100万円が80万円になったら、国民は絶対に許さないでしょう。銀行が日銀に預けている250兆円のうちの10兆円がマイナスになるだけで、黒田総裁も言っているように「銀行の収益に直接影響が出るようなことはない」程度のものなのです。だから、さほど効果は期待できません。ただし、世間で言われているほど悪くはないというのが私の評価です。

 また、日銀は毎月10兆円以上国債を買う一方でお札をどんどん刷っています。日本の税収は今年55兆円。それにも関わらず、100兆円規模の予算を組み、35兆円は国債で資金調達しています。永遠に借金が続けられるわけがありません、このままでは財政破綻するかもしれません。安倍政権は一生懸命にインフレにしようとしていますが、さほど効果が出ていません。しかし、いざインフレになるとその動き方は激しいものになるかもしれません。だからこそ、将来的なインフレに備えるべきなのです。

不動産と資源関連株に注目

 日銀のマイナス金利や現在の日本経済が抱えるインフレリスクを考えると、現預金だけのポートフォリオが安全だとは言えませんし、利息がほとんど付かない今、預金で保有することに経済合理性はまったくありません。日銀のマイナス金利が実施されてから上昇しているのはREITです。REITの上昇に対して不動産株には出遅れ感があります。不動産関連株は一つの狙い目かもしれません。

 もう一つ私が注目しているのは、原油などの資源です。2007年に150ドルだった原油価格が2011年には100ドル台、今は40ドル台です。ここ1~2年の間に投資すべきは原油相場でしょう。原油相場に連動した投資信託などもあります。シェール・ガスの発見など価格を下落させる要因はありますが、東南アジアなどの国々の生活レベルは今後どんどん上昇しますから、資源に対する需要は増えるのです。サウジなど中東の産出国の油田がいずれ枯渇する一方で需要が増える状況は長期的な価格の上昇を意味しています。今年の秋に波乱があるかもしれないので底値ではないと思いますが、投資対象としては悪くないと思います。

 資源関連株としては商社株も注目でしょう。赤字決算となった会社も多いのですが、赤字だから買わないというのではなく、事業の修正している今こそ、むしろ「買い」なのではないでしょうか。原油同様に底値とは言えませんが、資源株が底値を打つと同時に商社株も底を打つことになるはずですし、商社の中には4%程度の配当を出しているところもあります。もちろん減配する可能性もありますが、そういう株式に目を付けておくことが大切です。


経済アナリスト アセットマネジメントあさくら代表
朝倉 慶(菅宏)

明治大学政治経済学部を1977年に卒業し。準大手証券に務めるも3年で独立。その後は現在のIFAに相当する独立型の証券外務員(当時)として活動する中、顧客向けのリポートで経済予測を次々に的中させたことから、船井総研の船井幸雄氏が著書の中で「経済予測の超プロK氏」と紹介し、大きな話題を呼んだ。2008年には朝倉慶の名前で初めて著書「大恐慌入門」を出版し、ベストセラーに。2012年、金融仲介業を行うアセットマネジメントあさくらを設立し、現在に至る

株式会社アセットマネジメントあさくら(関東財務局長 金融仲介業第605号)
〒100-6323 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング23階
TEL03-6206-3940
代表 朝倉 慶(菅宏)
http://www.asakurakei.com/

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