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相続させる?それとも使う?シニア消費はどこへ?

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

相続についてきちんと考えなければいけないとは思うものの、これが結構ややこしい問題。子どもたちも別にそれほどアテにもしていないようだし、いっそ、リタイア後の悠々自適の生活のなかで、パッと使ってしまおうか――。シニア層に聞くと、そんなふうに思っている人も少なくないとか。となると、シニア消費は今後ますます活性化?シニア消費の現状とその中身について、調べてみました。

高齢化の進行で「シニア消費」が重要なキーワードに

進む日本社会の少子高齢化。総務省の「統計からみた我が国の高齢者(65 歳以上)」によると、日本の総人口に占める高齢者の割合は、1950年にはおよそ5%に過ぎなかった(4.9%)のが、特に1990年代から2000年代にかけて急激に増大し、2005年には20%を突破(20.2%)。2016年時点で、27.3%に達しています。

ここ数年は、その割合の伸びは鈍ってきているものの、一方で若年層の減少も止まらない状況。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成29年推計)」によれば、出生率・死亡率ともにおおよそ現在のペースで進むとすると、2036年には65歳以上人口の割合は33.3%、つまり日本人の3人に1人は高齢者という時代が到来するだろうと考えられています。

こうした人口構成比の変化に伴って、注目度がますます上がっているのが「シニア消費」です。

日本経済そのものは好調期にあるといわれ、多くの企業が人手不足に悩むほど。それでも一般の市民生活ではあまり豊かさは感じられず、なんとなく先行きの不安感もあるせいか消費全体は伸び悩んでいる状況です。そんななか、シニア層の消費だけは右肩上がりで増加を続けています。さまざまな製品・サービスの分野で、「シニア層をターゲットに!」と新商品の開発に拍車がかかっているのも当然のことと言えます。

本格的にシニアのニーズに応えられる商品・サービスは?

高齢化の進展によってますます必要になるであろう介護関連なども「シニア消費」の一部です。合わせて要注目なのが、「年を取ってもなお元気」「仕事もリタイアして、第二の人生を謳歌したい」シニア層に向けての新たな商品・サービスです。

「相続なんて、あれこれ対策が面倒なだけ! これまで自分が頑張って蓄えてきた財産、自分が楽しむためにこれからはパッと使うぞ!」という高齢者も増えてきているといいます。かといって、今、世の中にあふれているさまざまなモノやサービスが、そのまま高齢者のニーズに合致しているわけではありません。

・ これまでの人生経験を通して、それなりに「見る目」が養われている。
・ 特に第二の人生を謳歌したいという場合、持つモノにも「こだわり」を発揮したいというニーズは根強い。
・ 一方で、体力、視力などの身体的能力は落ちてきているので、若い人に合わせた設計のモノでは扱いにくい場合がある。
・ 将来のことを考えた場合、いざという時に邪魔になるモノを蓄えるより、感動する体験を優先したい。
・ 世代的な好みの差もある。

以上は、特にシニア・マーケットを考えるうえで重要になりそうな視点です。掘り下げれば、もっといろいろ出てきそうです。

遺す・使うは今後の動向次第で変わる可能性も

現在の日本においては「シニア消費」はキーワードとしての注目度は上がっているものの、実際にシニア層のニーズを的確にとらえヒットしている商品というのは、まだそれほど多くはないのかもしれません。逆に言えば、現時点では「年を取って、もう欲しいものなんてないよ」と言っている人も、実際にはそういう人の欲求に応えることができる商品・サービスが不足しているだけ、という可能性もあります。

見方を変えれば、「相続させるか、それとも自分で使うか」という選択肢に関して言えば、今後、「自分で使って楽しめる」対象がどんどん登場してくる可能性もある、ということです。

「もちろん、子どもや孫たちにたっぷりと財産を残してやりたい」というのも十分に正しい考え方です。「遺す、使う」のどちらにどれくらい振り分けるか、それはもちろん本人次第でさまざまな選択肢があるということを忘れないようにしましょう。

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