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10月から株式の売買単位が100株に統一!投資家に影響することとは

(写真=SergeyP/Shutterstock.com)

株式売買で売買単位と聞くと、皆さんは何株のことを思い浮かべますか。投資経験者であれば、企業によって異なると回答する人もいるかもしれません。また、100株もしくは1,000株と回答する人もいるでしょう。実は2018年10月より全国にある証券取引所に上場するすべての銘柄の売買単位が「100株」に統一されます。10年かけて日本証券取引所グループが進めてきた売買単位統一は投資家にとってどのような影響があるのでしょうか。一緒に考えてみましょう。

売買単位とは?

それでは、まず売買単位について確認しましょう。通常株式ボードには1株あたりの株価が表示されますが、実際の売買では必ずしも1株ずつ売買できるとは限りません。1回で最低何株以上売買しなければならないのかを表す単位のことを売買単位といい、1売買単位のことを1単元といいます。例えば売買単位が100株の銘柄は1単元が100株といえます。これまでは、売買単位が1株、100株、1,000株などとバラバラでしたが、2018年10月から1単元が100株に統一されることになったのです。

全国の証券会社が統一に向けて働きかけをしていた!

こういった取り組みは、何も過去数年のことだったわけではありません。実は、全国の証券取引所では2007年から売買単位を100株にするように働きかけていました。急に上場している全銘柄を100株単位に変更すると企業・投資家・証券会社のいずれにも混乱が生じるおそれもあることから、時間をかけて100株への売買単位統一を目指してきたのです。

具体的には2007年11月時点では8種類の売買単位だったものが、2014年4月からは2種類になり、そして2018年10月には100株に統一するよう、取り組みが行なわれ、上場企業もそれに賛同し、売買単位の変更を行ってきました。

単元株が統一されるとどうなるの?

それでは、なぜ売買単位を100株に統一することになったのでしょうか。まずは、投資家にとってのわかりやすさ」にあるといえます。たとえば、100株と1,000株の売買が存在する場合、100株単位で購入できる株を注文時に間違って1,000株分の売買の依頼をするおそれがあります。しかしながら、売買単位が100株単位に統一されることで、こうした発注ミスを防止することができるようになるのです。

また、全国の証券取引所では株式を購入するのに必要な最低金額を5万円以上50万円未満が望ましいとしています。個人投資家の場合、買いたい企業の株式があったとしても、1,000株単位などの場合に買えない場合もあったのです。しかし、売買単位が1,000株から100株に変更され、仮に5万円以上50万円未満程度で売買できるようになれば、これまで買えなかった株式にも資金を投じられます。そのうえ、少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」を活用し資産形成ができる銘柄が増えることになるのです。つまり、株式の流動性を増やし、市場の活性化につながる可能性があるといえます。

また、売買単位の統一は海外投資家にとっても歓迎されることになりそうです。海外では売買単位を統一している証券取引所が多く、今後100株単位に統一することにより、日本株もそのわかりやすさから注目される可能性があります。売買単位の統一により海外への投資家向けのアピールになり、国際競争力を高めることにもなりそうです。

単元株が100株になる時注意しておくことは?

一方で、株式の売買単位の統一には注意しなければいけない点もあります。それは、今まで1,000株単位の銘柄が100株単位になるという売買単位の変更はもちろんのこと、株式併合にも注意をしましょう。ただし、上場企業にも市場にとっても株式併合が行なわれたからといって、単純に投資の必要最低額を下げて対応するというわけにはいきません。最低売買株数を1,000株から100株にすると同時に、株式併合により10株を1株にする企業があるなら、これまで売買されていた1,000株が100株になり株価は10倍になることを意味します。必要最低投資金額は変わりません。つまり、安く買えると思いきや、なんら投資金額は変わらないという場合もあります。

上場企業にとっても、単元株を100株に統一することでデメリットが生じる場合があります。売買単位を1,000株から100株に変更したような場合、売買がしやすくなる反面、株主の増加により株主総会の招集通知の印刷部数の増加や株主総会時の広い会場の手配など管理コストが上昇する恐れも否めません。これは株価にマイナスの影響を与えるかもしれません。

この他、株主数の増加や売買のしやすさから、株価変動(ボラティリティ)も大きくなる可能性があります。そうした売買に変化が生じる可能性がある点は注意しておくほうがよいでしょう。

個人投資家が投資しやすい環境に

このように、株式の売買単位が統一されることによってさまざまな利便性が生まれるといえます。売買単位が統一され、これまでよりも少額で売買が分かりやすくなるとなれば、資産形成層の投資への意欲向上にもつながるかもしれません。また、国内のみならず海外の投資家からも注目が集まれば、上場企業にとってもさらなる国際競争力を意識した取り組みが行なわれる可能性も秘めています。売買単位が統一される日本の証券市場にあなたも期待をしてみてはいかがでしょうか。

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