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投資未経験でも安心して運用を任せられる「ロボアドバイザー」という投資法

WealthNavi

投資や資産運用に興味はあるけれど、「何に投資すればよいか分からない」人は少なくないでしょう。「ロボアドバイザー」が資産運用を自動で行うサービス「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供するウェルスナビ株式会社のリサーチ&クオンツ部門の責任者である牛山史朗氏に、どんなサービスなのか、そこに込めた思いを伺いました。

「ロボアドバイザー」に運用をおまかせ

──WealthNaviは、どのようなサービスですか。

牛山氏:お客さまからお預かりした大切な資産を守り育てるために、「ロボアドバイザー」が自動的にお客さま一人ひとりに合った最適な運用を行うサービスです。手数料は、お預かりする資産の評価額の1%(3,000万円までは1%,3,000万円を超える部分は0.5%、消費税別)のみと、大手の金融機関などが提供しているラップ口座などと比べても安い手数料でご利用いただけます。

運用は、すべて当社が開発したアルゴリズムによって自動で行われるので、お客さまが日々、どの金融商品・どの銘柄に投資するか、いつ売買するかということに頭を悩ませる必要がありません。その意味では、投資経験はあるものの忙しい方はもちろん、投資入門者・未経験者の方にも向いているサービスだと言えます。

──実際はどんな人が使っているのでしょうか。

牛山氏:現在は、30〜50代の方で約9割、そして投資経験がある方が約9割です。ほとんどが男性ですね。運用のスタイルや、サービスの機能面・UIを含む利便性に対する、投資経験者の見る目には厳しいものがあります。そういった“投資玄人”の方々のお眼鏡にかなっているという事実は、これからご利用を考えられる方にも良い検討材料となるのではないかと思っています。

これは2017年7月25日時点の数字ですが、申込件数3万4,000口座にまで利用者が増えていまして、お預かり資産の総額も200億円を超えました。特に今年に入ってから利用者数が急増しており、さらにSBIグループとの業務提携で、今年1月から「WealthNavi for SBI証券」、2月には「WealthNavi for 住信SBIネット銀行」の提供を開始したこともあり、毎日多くのお申込みやご入金をいただいています。

──投資経験がなくても使いこなせますか。

牛山氏:その心配はありません。最初にお話ししたとおり運用はすべて自動ですから、使うのが難しいということはありません。実際、投資未経験の方のご利用もどんどん増えてきています。

そのような中で、さらに多くのお客様にご利用いただきやすくするため、WealthNaviは2017年7月4日より最低投資金額を30万円に引き下げました(以前は最低投資金額が100万円)。これにより、投資未経験の方にも、より一層ご利用いただきやすくなったと思います。

透明性の高い運用アルゴリズム

──大きな金額をロボットに預けることに不安を感じる人もいるのではないでしょうか。

牛山氏:特にWealthNaviのように大切な資産の運用を丸ごと任せていただくサービスにおいては、安心して預けていただくために、私たちがどういう考えに基づき具体的にどのような手法で投資を行っているかをきちんと説明することが非常に大切だと考えています。

そのため、私たちの運用の基本的な考え方やアルゴリズムについては、まだサービスを利用していない方にもご覧いただけるよう、「ホワイトペーパー(WealthNaviの資産運用アルゴリズム)」の形で、当社のWebサイト上で開示しています。2016年の10月に業界内で初めてアルゴリズムの公開に踏み切ったのですが、そういうスタンスも、投資経験者の方々にご支持いただけているポイントだと思っています。最近は同種のロボアドバイザーサービスを提供する他社の間でもこのような情報開示の流れが広がっており、業界全体としてとても良い方向に向かっていると思います。

──資産運用アルゴリズムとは、どういうものですか。

牛山氏:世の中には、株、債券、金などのさまざまな「投資対象」があります。その中で、どの対象にどのくらい投資していくかを決めるロジックが資産運用アルゴリズムです。リスクをどれくらい許容しどの程度のリターンを狙うのかによって、投資先のバランスは変わってきます。

投資にもいろいろありますが、大きく分けると2つ、「アクティブ運用」と言われる高いリターンを目指していくものと、「インデックス運用」や「パッシブ運用」と呼ばれる比較的安定性の高い運用スタイルがあります。

WealthNaviは、後者のインデックス運用のタイプですね。世界全体の経済には成長するスピードがあります。基本的には長期運用を前提とし、グローバルな分散投資によってそのスピードに上手く乗っかって、リスクを抑えながら無理のないリターンをとりにいくという考え方が、WealthNaviの資産運用のアルゴリズムの根底にあります。

WealthNaviの利用者は、いつでもPCやスマートフォンの画面上で、自分の資産がどのタイミングでどの銘柄にいくら投資されたか、その時の為替レートはいくらか、あるいは、分配金がいくら入ったというレポートを細かく見ることができるので、WealthNaviがどのような運用をしているのか、資産運用を学びたい方などにとっても参考になると思います。

金融工学の恩恵をすべての方に

──牛山さんがウェルスナビにご入社された経緯を教えてください。

牛山氏:もともと私は、大学院で金融工学を修めました。最初の就職先は三菱UFJ信託銀行で、支店に配属となり、窓口での顧客対応や投資信託の販売などを経験しました。金融工学が活かせる部門に配属されるものと思っていたので最初はちょっと戸惑ったのですが、結果として、個人のお客さまと直接お話しして、ごく普通の方がお金や投資についてどのようなことを考えているのか、といったことを肌で感じた経験は今に役立っています。その後の本社勤務も含めて4年半ほど勤めた後、野村證券に転職しました。リサーチ部門の中の「クオンツ」と呼ばれる金融工学のスペシャリストが集まる部署で、金融商品の分析や運用型商品の運用ロジックをつくる仕事をしていました。

大手の金融機関だと、特に大口の顧客をターゲットにした対面での手厚いサービスに注力することになります。商品をつくるにしても、かかるコストを回収して自社の収益を確保することが必要ですので、それなりの手数料をいただかざるをえません。それが全ての一般の個人のお客さまにとって最善だろうか、ということを考えると常に疑問がつきまとっていました。対面での手厚いサービスが不要なお客さまに、質の高いサービスを低コストで提供するという選択肢もあるのではないかと。そんなある時、WealthNaviのプロトタイプを目にする機会があったんです。

「これだ!」と思いました。これまで金融工学の恩恵を受けられなかった一般の方々にも最適な資産運用を提供したいという、創業者の柴山の思いに共感して、会社のサイトの「お問い合わせフォーム」からコンタクトを取ったのがきっかけです。そこから何度か柴山と話しをして、2015年の12月に入社に至り、かなり初期のメンバーの一人です。

買い物で出る「おつり」を投資に回す新サービス

──5月に「マメタス」をリリースされました。これはどのようなサービスなのですか。

牛山氏:「マメタス」は「おつり」を積み立てて資産運用するためのアプリです。いま、日々の買い物でクレジットカードや電子マネーで支払う方は増えていますよね。そうした支払い方法だと、「おつり」は発生しないのですが、「マメタス」では疑似的に「おつり」を設定します。
例えば「1,000円の端数分をおつりにする」という設定をしておくと、673円の買い物をしたときに327円が「おつり」として計算され、自動的にWealthNaviの資産運用に回されるのです。利用者は「100円」「500円」「1,000円」という端数の設定を選ぶことができます。

──どうして「おつり」なのでしょうか。

牛山氏:投資未経験の方が大きな額を投資しようとする時、「資産が目減りしたらどうしよう」という不安が少なからずあると思います。でも、「おつり」を投資に回すとしたらどうでしょう。「財布から一度出したお金」なので、それを投資に回すことは、そんなに心理的なハードルは高くないですよね。

──確かに「おつり」なら、投資して多少減ってもいいかなと思えます。

牛山氏:これは実は、資産形成には結構重要な考え方なんです。どうしても減らしたくないと思って必死に売買を繰り返すよりも、多少減ってもいいやと思って放っておいた方が結果的には増えていた、というのも資産運用ではよくある話です。「減るのが心配」というお金ではなく、「一度は財布から出たのだし、忘れてしまってもいい」と思えるお金を投資に回していく。そういう心持ちでコツコツ投資を続けることで、気付いたらいつの間にか資産が増えている、というのも1つの良い形ですね。

2017年8月現在では、「マメタス」をご利用いただけるのは「WealthNavi for 住信SBIネット銀行」の利用者で、且つ自動積立を設定されている方に限定しているのですが、これから対象を広げ、投資未経験の方にも資産運用を実際に体感してもらう、最初の入口になれたらと考えています。

これからは、資産形成を早く始める必要がある

──貴社のサービスを、どんな人に使ってもらいたいですか。

牛山氏:私たちのサービスの出発点には、主には30代から50代の「働く現役世代」が、将来も豊かな暮らしを送れるようにしたいという思いがあります。

以前は、給料も右肩上がりでしたし、金利も高く銀行への預金は資産形成としても合理的な選択でした。一般的なモデルは、定年まで勤め上げて退職金を得てから、住宅ローンを返済し、残りを投資に回す、でした。要するに、働いている間は将来のお金のことを考えなくてもよかったのですね。

でも、いまの現役世代は違います。給料は今までのようには上がっていかないかもしれませんし、金利も低く、預金してもそうそう増えるえることはありません。日本全体で退職金も減る傾向にありますし、年金にも不安がある。そうしたなかで、頑張って働いて社会を支えている「働く現役世代」に、安心して気軽に将来のための資産形成ができる手段を提供したいと思います。また、最近では、退職された方や20代の方のご利用も増えてきていますので、資産運用経験の有無を問わず、より多くの方に私たちのサービスをお届けしたいと思います。

──できるだけ、早く資産形成の必要性に気づく必要があるのですね。

牛山氏:そうですね。ただ、若い方にもWealthNaviを使っていただきたい一方で、20代くらいの方には、「自分に投資する」という目線も持っていただくと、なお良いのではと考えています。仮に自分自身を資産として考えると、自分に投資して、スキルを高めて将来の収入を増やすことのほうが、いま、運用で多少の利回りを上げることよりもずっとインパクトがあります。

仕事や家庭が忙しい30代や50代の方には、「相場を確認し細かく売買する」「企業の情報を集める」のような資産運用にかかる多くの時間や手間をWealthNaviに全ておまかせいただくことで、「仕事に打ち込む」「家族や友人と過ごす」といったような、ご自身の人生にとって重要なことに時間を割け、有限な時間をよりよく過ごせるのではないかと思います。

そのような、広い意味での「投資」の考え方や、日本全体の投資リテラシーを高めていくような情報発信も、今後していきたいと考えています。

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