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つみたてNISAをやるなら、デメリットもしっかり知っておこう!

(写真=ampcool/Shutterstock.com)

「つみたてNISA」は、投資の初心者にもはじめやすい「少額」「低コスト」が特徴で、これから口座を開設しようと検討している人もいるようです。しかし、メリットばかりに目が向けられるつみたてNISAに死角はないのでしょうか。今回は、あえてつみたてNISAのデメリットにフォーカスし、制度の真価を総合的に考えてみましょう。

メリットは、裏を返せばデメリット

メリットはデメリットと表裏一体でもあります。ここで一度、いくつか抜粋する「つみたてNISA」の特徴を見ながら、その裏に隠れるデメリットを解説します。

つみたてNISA 解説 特  徴
投資可能商品 (1) 金融庁が定める条件に見合った一部の上場投資信託、
公募株式投資信託
非課税対象 (2) 売却益・収益分配金などの運用益が非課税になる
非課税投資枠 (3) 年間40万円
最大800万円
運用できる期間 (4) 最長20年間

(1)はじめやすい条件を設定していることで、投資可能商品が限定される

投資の経験がほとんどないという初心者が気軽にはじめることができるよう、「つみたてNISA」で購入できる銘柄は、金融庁が長期・積立・分散投資といった資産形成に適していると判断した上場投資信託(ETF)と公募株式投資信託のみに限られます。

具体的には、「販売手数料が0」「一定水準以下の信託報酬」「無期限または20年以上の信託契約期間」といった厳しい条件が設定され、つみたてNISAの対象商品となるのは144本です(2018年2月2日時点 )。日本には公募投資信託は約6,000本あるとされていますが、つみたてNISAの対象銘柄になっているのは、わずか約2%に限定されているのです。

初心者のうちは選び方もわからず、おすすめされる銘柄の中から自分に合うと思うものを選ぶことで安心感を得ることもできますが、最長20年の運用期間があるので物足りなさを感じる可能性も否めません。

(2)運用益は非課税になるが、損失分を他の課税口座の利益と損益通算できない

証券口座を2つ以上保有している人であれば、通常は1~12月のそれぞれの利益と損失を合算する「損益通算」を行うことができます。

具体的には、A証券会社の口座で30万円の利益が出て、B証券会社の口座では15万円の損失が出たというケースでは、2つの口座を合算すると15万円の利益となり、課税対象額は15万円になるため、税負担を軽減できるというものです。

しかし、上記2つの口座を保有しながらつみたてNISAの口座で10万円の損失が発生しても、つみたてNISAの損失は他の利益と損益通算することができないため、課税対象額は15万円のまま変わりません。

(3)積み立てには上限があるので、少額でしか積み立てられない

「つみたてNISA」の年間投資限度枠は40万円で、通常NISAの120万円やiDeCoの掛金(自営業者など1号被保険者)の81万6,000円と比べると、金額設定が控えめです。また、運用益が非課税となる金額も800万円と上限が定められていて、(4)で解説する「非課税期間」を利用した場合の金額となります。いくら節税効果があるとはいえ、投資にまわせる資金に余裕がある人にとっては少ないと感じるかもしれません。 

(4)非課税期間は設けられているが、20年と決まっている

20年間も非課税で投資が続けられることは大きなメリットですが、現行では20年後に非課税期間が打ち切られてしまう点に注意が必要です。

たとえば、2018年に「つみたてNISA」で投資をした投資信託の平均取得価格が40万円だったとします。20年後の非課税期間が終了する時に20万円まで評価が下落していた場合、売却しない選択をすると、つみたてNISAの口座から課税口座に振替が行われます。注意すべきなのは、この時点で課税口座での取得価格は移管時の評価額を基準とするため、40万円から20万円に変更されるということです。

移管後に、この投資信託が元の平均取得価格の40万円へ値上がりすると、値上がり分の20万円は利益となり、課税対象となってしまいます。

非課税枠に関するデメリットはほかにもある

このほか、非課税枠には気をつけたいポイントがいくつかあります。
・ 年間の非課税投資額が余っても、翌年以降に持ち越せない
・ 1年の途中で売却したとしても、新規買付の非課税枠には使えない
・ 分配金再投資は新規買付と見なされ、非課税投資枠を消化する

「つみたてNISA」にはメリットがある分デメリットもあります。余裕資金がある人や投資に慣れている人にとっては、使い方次第ではデメリットになる面もあるかもしれないのが特徴です。

つみたてNISAのメリットとデメリットを検討し、資産形成を

つみたてNISAに限りませんが、投資商品には必ず「元本割れ」のリスクがあるということを忘れてはいけません。ただし、つみたてNISAは比較的値動きを抑えて、着実にふやすことを目的としています。メリットとデメリットをよく比較し、将来のために備えるべく、資産形成を行うのが良いでしょう。

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