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IFA紹介シリーズ ―佐藤清一常務執行役員・営業管掌(株式会社T&Iコーポレーション)―

「世代を超え、親子でお客さまの家族を支えるのが理想のIFA」

 

佐藤様(T&I)_TOP画像

 IFAの仕事は「お金のファミリードクター」といわれることがあります。世代を超えて一族の資産を守るためには、IFAの仕事も世襲されるべきなのかもしれません。何代にもわたって家族と繋がっていくようなお付き合いができてこそ、本当のIFAになれるという考えもあるようです。(取材IFAオンライン編集部)

本当のIFAは仲介業でしかできない

——なぜ金融仲介業の会社に入ったのですか?
佐藤:  私の金融マンとしてのスタートは、大学卒業後に入った小さな証券会社からです。最終的にはその会社で営業次席まで昇格しました。地方支店の立ち上げなどをしていましたが、その後、四大証券の一つの大手証券会社でFA(ファイナンシャルアドバイザー)になりました。なぜFAを選んだかと言えば、転勤がなく、お客さまと長く付き合えると思ったからです。

 当時、顧客を引き継がせてもらえたFAは、100人中1人でした。ありがたいことに、私はその1人になりました。しかし販売商品は会社に決められていて、ノルマがあり、それを売らないと良い報酬が入らない仕組みになっていました。本当の意味でのFAではありませんでした。会社を辞める時、支店長から「転勤もないし、預かり資産もある。社員がうらやむような年収をもらっているのに、なんで辞めるんだ」と言われましたが、その頃はまだ30代。若かったこともあって、別の証券会社に再就職しました。

 証券会社では、「正社員は給料の5倍稼げ」としばしば言われます。毎月50万円の給料をもらっていたら、250万円を稼げということです。しかし、今はそれ以上の金額が求められています。どこの証券会社も営業人数が減っていて、30〜40代が少なく、社員の年齢が高齢化しているからです。

 最後の証券会社で、私の部下の年齢は50歳でした。もちろん、年上です。正直、5年後の自分の立ち位置が分かりませんでした。「このままここにいたら、何をやっているだろう」と思った時に想像がつかなくて、会社に将来性を見出せなかった。結局、自分の力で営業をやりたいと思い直しました。お客さまのために良いものを売れるのは、金融仲介業のIFAです。だから、(株)T&Iコーポレーションに入りました。

——お客さまに良いものを売るために気を付けていることは? 
佐藤: 私のお客さまは現在、約40名です。最終的には100名ぐらいに増やしたいと思っています。しかし、あまり増やし過ぎると対応できなくなるので、そうならないように気を付けています。

 お客さまとは、1ヵ月に1回は必ず会うようにしています。最近は株式市場のボラティリティが高く、大きな損を出している方もいます。そういう方の中には、月に4回会っている人もいます。証券会社でトラブルになるのは、損が出ているのに、担当者が半年も1年も連絡していないようなケースです。それがクレームとなり、訴訟になります。私は、30年近く証券営業をやってきていますが、トラブルは1件もありません。儲かることもあれば、損することもあるのが投資です。お客さまには商品だけでなく、人間性まで買ってもらえないと、良い仕事は絶対にできません。

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お客さまと一緒に損を減らし、利益を増やせるのが金融仲介業

——証券会社と金融仲介業の違いは何ですか?
佐藤: 正直言って、最初は「金融仲介業って何だろう」と思っていました。証券会社にいたので、プライドもありましたし、見下していたような気がします。金融仲介業も証券会社も、お客さまから手数料をいただいて売り上げを立てるという点は一緒です。

 証券会社では、会社を黒字にするために、商品を販売していました。証券会社では12ヵ月連続で高い売り上げを立てないと優秀な営業マンとは呼ばれません。しかし、それを続けると、お客さまはいなくなります。

 一方、金融仲介業では、お客さまが損を出している時はいかに損を減らすのか、儲かっている時はさらに利益を増やすにはどうしたらいいのか。そういうことを考えながらポートフォリオを組み、長い付き合いができるのではないでしょうか。ダメな時は貝のようにじっとしていて、環境が良くなったらお客さまと一緒に外に出て行けば良いのです。金融仲介業者になって初めて気がつきました。投資は短期集中ではダメなんです。

——自分の営業スタンスが大きく変化したと? 
佐藤: 証券会社の営業マン時代は、「投信なんて売っていられない」と思っていました。成績を上げるために、先物をどんどん売って、手数料を稼いでいました。でもネットバブルがはじけ、リーマンショックがあって、私の“良い”お客さまたち全員が、株式売買ができないぐらいに傷つきました。それをきっかけに、私は投信を売るようになりました。グローバルリートとか、債券型投信とかです。

 当時、私のようにデリバティブ取引、株式の信用取引で手数料を稼いでいた営業マンは大変なことになりました。その一方で、投信を販売していた営業マンは「ぬくぬく」としていました(笑)。その時に「ストックは重要で、異なる金融商品で、預かり資産を作っていかないとダメだ」ということに気が付きました。金融商品が違えば、同じ方向には動きません。債券が良いときは債券で持ち、株が良いときは株で持つような考え方になりました。

——それが佐藤さんのスタイルですか? 
佐藤: かつて勤めていた証券会社に、信託報酬だけで月100万円を売り上げる営業マンがいました。定期的にリバランスして、毎月信託報酬が入ってくるのです。もちろん、株をやっていて収益を上げられればそれが一番効率的なのかもしれませんが、常に勝てるわけでもありません。証券会社は営業マンに投信を販売させますが、1年後には別のものに切り替えてもらうので残っていません。そうではなく、1年後、2年後、3年後も、ずっと同じものを持ってもらうというスタンスです。

 ダメな営業マンは、お客さまが1,000万円を持っていたら、1,000万円ですべて株を買わせてしまうのです。以前勤めていた証券会社で、私がクレーム処理を任されたお客さまがいました。70歳の方で、お話を伺うと、「朝、昼、晩と営業マンからひっきりなしに電話がかかってくるから、もうやりたくない」と言うんです。

 そこで私はそのお客さまの娘さんとお話して、取引をする時は必ず娘さんに提案し、娘さんからお客さまにお話が行き、お二人が了承したら私からお客さまに提案しますという三角方式にしました。ポートフォリオを伺うと、中国株と米株だけになっていました。そこで私は、外国債券と投資信託、外国株、日本株の4つに分散投資することにしました。その後は大変信頼していただき、良いお付き合いができました。

 もちろん、法律違反ではないので、中国株と米株だけを持たせていた営業マンが悪いというわけではないでしょう。しかし、一番不幸なのはお客さまなのです。もし、お客さま全員のポートフォリオを幅広く分散しておけば、一人に集中しなくても良かったはずです。お客さまが良くなれば、当社も良くなる。それができるのは金融仲介業者で、証券会社では無理でしょう。

親から子へ、子から孫へ。お客さまも私たちも受け継がれていく

——最後に今後の目標をお聞かせ下さい
佐藤: この先の10年は、今のお客さまとできるところまでやろうと思っています。実は物販の上場企業に勤めている息子がいるんですが、証券外務員の資格を取ると言っています。私のお客さまの家庭も、三代目となると、ちょうど私の息子と同年齢の方が世帯主になります。二代目は私と同じぐらいです。お客さまの中には、「息子を会社に入れて、修行させて、自分のお客さまの面倒を見てもらうのが夢なんだ」と言ってらっしゃる方がいます。「その時は面倒を見てくれる?」と尋ねられたりします。だから、私もお客さまと同じ様に、息子を会社に入れて、親子でお客さまとの関係を繋いでいけないかなと思っています。

 証券会社では2年に一度、営業マンが交代しますが、当社では私が死んだら私の息子がお客さまを引き継ぎます。お客さまと私の関係も世代を超えて、家族で繋がっていくようなそんなお付き合いができてこそ、本当のIFAになれるのではないでしょうか。

株式会社T&Iコーポレーション 常務執行役員・営業管掌
佐藤 清一

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T&Iコーポレーション関東財務局長(金仲)第603号
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