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個人がモノ・サービスの提供主 加熱するシェアリングエコノミー

IFA
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)

キッチンやバスルームなどの共用スペースを備えた集合住宅の「シェアハウス」、事務機器やスペースを共有する「シェアオフィス」、コインパーキングなどに設置された特定の自動車を共同使用する「カーシェアリング」など、ここ数年で“シェア”はすっかり身近なものになってきたのではないでしょうか。

そしてスマホの普及と足並みを揃えるように、シェアする“モノ”も、シェアの“形態”も大きく変化しつつあります。一歩先ゆくシェアリングエコノミーの世界の状況と、日本の今を追ってみましょう。

スマホが個人間のマッチングを容易に

カーシェアリングやシェアハウスなどは、いずれも企業や大家などが貸主となり、あらかじめ契約を結んだ複数の借主に使用権を与えるスタイルです。高額な商品やサービスだけでなく、バッグや服など、日常使用するアイテムにも裾野が広がりつつあります。アパレルメーカーのストライプインターナショナルが自らのブランドの新品を貸し出す『mechakari(メチャカリ)』をスタートさせたことも大きな話題となりました。

上記のようにこれまではB to Cが主だったシェアサービスですが、インターネットの普及により個人間のやりとりも活発になってきています。この動きが「シェアリングエコノミー」と呼ばれる経済活動の流れです。

ネット上で決済が簡単にできるようになったこと、スマホのGPSにより個人の位置情報が把握でき、モノやサービスを結び付けることが容易になったことなどが普及の後押しとなりました。

シェアリングエコノミーの2大企業『Uber』『Airbnb』

欧米を中心に普及が進んでいるのが配車アプリ『Uber』です。一般の登録ドライバーが自家用車を使ってタクシーよりも安く運ぶというサービスで、2016年12月においては世界約70ヵ国、540都市以上で展開されています。ただし、日本では自家用車で乗客を運ぶことは「白タク」と呼ばれる禁止行為です。タクシー業界からの反発も大きく、現時点では一部のタクシー会社と提携した配車のサービスに留まっています。

『Airbnb』は空き部屋を有料で貸し出すサービスで「民泊」とも呼ばれています。世界191ヵ国、3万4,000都市以上、掲載件数200万件以上で展開されていますが、日本では旅館業法の規制があり、なかなか普及が進みませんでした。しかし訪日外国人の増加もあり、国も国家戦略特別区内では一定の条件のもとで「民泊」を認める方針になっています。2016年1月には東京都大田区が取り組みを開始したのを皮切りに、地方でもトライアルがスタートしています。世界で進む“シェア”の動きに取り残されないためにも、行政のさらなる法整備が待たれます。

モノやスペースだけでなく、スキルのシェアも

日本でもベンチャー企業を中心に、モノだけでなくスキルやスペースなどをシェアするサービスが始まっています。

『ANYTIMES(エニタイムズ)』は、自分ができることをチケットで売り出している「ご近所サポーター」に、買い物代行や家具の組み立てなどのちょっとしたお手伝いを頼めるサービスです。趣味からビジネスまでさまざまな“スキル”を扱っている『ココナラ』は、500円からという低価格が利用者に支持され、活発な取引が行われています。『ビザスク』はビジネスに特化したスポットコンサルティングのマッチングサービスで、豊富な経験を持つその道のプロを1時間単位で利用できるという仕組みになっています。

スペースのシェアでは、球場から会議室までありとあらゆる空きスペースをレンタルできる『スペースマーケット』、空いている月極駐車場や個人の駐車場を1時間単位で借りられる『akippa』などが利用者を伸ばしています。

モノやサービスの提供主が企業から一般の個人へと移っていく動きは、企業の経済活動にも大きな影響を与えています。トヨタ自動車が『akippa』と提携して自社開発アプリに駐車場予約サービスを組み込むなど、ビジネスチャンスとしての活用も始まりました。

今後予想されるシェアリングエコノミー市場の本格化の動きにどう備えるべきか、その“加熱”に対する国や企業の対策に注目です。

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