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つみたてNISAと現行のNISA、そしてiDeCoを比較する

(写真=Sergey Nivens/Shutterstock.com)

2018年1月からNISAの新しい制度『つみたてNISA』が始まります。つみたてNISAは、少額からの長期・積立・分散投資を税制面から促進するという目的で創設されました。現行のNISAや、同じく税制で優遇されるiDeCo(個人型確定拠出年金)との違いを見ていきましょう。

つみたてNISAが生まれた経緯と、現行NISAとの違い

通常であれば、運用によって生じた利益に対して約20%の税金がかかりますが、NISA口座の場合、年間120万円分の非課税投資枠が設定されています。これにより、最長5年間は、発生した利益に対して非課税で運用することができるのです。

金融庁の「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査」によると、2017年3月末時点のNISA口座数は1,077万1,391口座、買付額は総額で10兆5,469億8,376万円となっています。

一方で、一度も買付けが行われていない非稼働口座が多いことや、積立てによる利用が総口座数の1割程度にとどまっていることなど、少額から積立てで利用できることが浸透していないという課題も見えてきました。

「つみたてNISA」では、投資できる額は年間40万円までと少なくなりますが、最長20年間、生じた利益に対して非課税で運用することができるようになります。また、現行のNISAでは投資できる商品が、株・投資信託・ETF・REITと幅広いのに対し、つみたてNISAの投資先は、長期の積立・分散投資に適した投資信託に限られるなど、一定の制限がつく予定です。

少額からの積立てによる、家計の安定的な資産形成を促進する制度と言えます。

つみたてNISAとiDeCoを比較する

つみたてNISAと似た制度として、iDeCo があります。iDeCoも毎月積立てたお金を非課税で運用していく制度という点は同じですが、現行NISAとつみたてNISAより、さらに税制面で優遇されています。

iDeCoを利用する場合、商品を買う時に払った金額に応じて所得税と住民税が安くなりますし、60歳以降に受け取る時も、一括で受け取る場合は退職所得控除、年金で受け取るなら公的年金等控除が受けられます。つまり、買う時、運用中、売る時の3回で節税のメリットを受けることができます。

ただし、あくまで個人の年金のための制度ですので、NISAがいつでもお金を引き出せるのに対し、iDeCoは60歳まで引き出すことができません。老後資金のためには非常に優れた制度ですが、それ以外の目的には使えないというデメリットがあります。

どの制度を使えばいいのか

現行NISA、つみたてNISA、iDeCoともに税制で優遇されていますので、投資を考えているなら積極的に活用したい制度です。ただし、お金を運用する目的によっては、制度にも向き不向きがあります。

iDeCoは前述のように、税制面で優遇されていますが、原則として60歳まで引き出すことができないので、例えばこれから結婚を控えている、留学を考えている、住宅を買うなど、まとまったお金が必要な方には不向きと言えます。

今まとまった資金があり、それを投資に回したい方であれば、年間120万円まで利用できる現行NISAもいいでしょうし、現状は手元資金がないけど、将来のためにお金を貯めたい、銀行預金以外の積立先を探している方などは、コツコツ積立てができるつみたてNISAを活用することも考えられます。

また、子どもが自立し、この後のライフイベントにも見通しがつく年代の方であれば、60歳まで引き出すことができないというiDeCoの特徴を逆に利用し、確実に老後資金を貯めることもできます。

なお、現行のNISAとつみたてNISAはどちらを利用するか選ぶ必要がありますが、iDeCoと現行NISA、iDeCoとつみたてNISAは併用することができます。

30代までは突然の支出に備えてつみたてNISAをメイン、iDeCoをサブとしてお金を貯めていき、老後資金の必要性が高まるにしたがってiDeCoの利用を増やしていく、ということもできます。自分の年齢やお金を貯める目的に応じて、うまく組み合わせてみるのもおすすめです。

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