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もめがちな「遺産分割協議」が必要ない財産とは?

Divorce
(写真=Billion Photos/Shutterstock.com)

何かともめる「遺産分割協議」。特に相続される財産がそれなりに多いにもかかわらず、遺言がないとなれば、もう大変です。兄弟や、場合によっては見たこともない親戚とまで協議を重ねることもあるでしょう。

しかし、生命保険の死亡保険金、死亡退職金、遺族年金など、受取人が指定されているものは「固有財産」として、基本的に分割しなくていい、というのはご存知でしょうか。遺産分割協議の対象となる財産、ならない財産についてチェックしてみます。

遺産分割協議は何かと大変

遺産相続の際、個人が遺言を残していれば、そこに書かれた遺志が尊重されますが、そうでなければ遺産は基本、法定相続分に従って、相続人全員に配分されることになります。

しかし、一口に遺産と言っても、その中身は現金や株式や不動産、家財などさまざまです。その全てが、ケーキのようにきれいに法定相続分の比率に従って切り分けられれば話は早いのですが、実際にはそんなわけにはいきません。ひとつの財産に対して所有権が分割されていた場合、簡単に処分することもできなくなってしまいます。

そこで、相続人が集まって、それぞれ不満の出ないように「この土地は○○のもの、その代わりにこちらの家財は△△のもの」という風に分け方を決めるのが、遺産分割協議です。しかし当然のことながら、「不満の出ないように」という落としどころを見つけるのは大変です。もめ事を防ぐための協議がもめ事の種になってしまうこともしばしばです。

「固有財産」は分割協議が不要

しかし、なかには「分割協議の対象にならない財産」も存在しています。

例えば、故人となった夫が生命保険に入っていて、残された妻や子が受取人に指定されていたような場合です。この時、生命保険金は「保険契約に基づく受取人固有の権利」であり、受取人である妻あるいは子の固有財産であるとみなされて、遺産分割協議の対象にはなりません。

また、勤めている期間中に亡くなった場合、「死亡退職金」が支払われる規程を持つ会社もあります。この死亡退職金についても、受取人(支給権者)が特定されている場合には、その人の固有財産であるとして、これも遺産分割協議の対象外です。

公的な遺族給付(各種の遺族年金や遺族補償給付・葬祭料)なども、もともと法令等で受給者が決められているため、分割対象となりません。

ただし、生命保険や死亡退職金でも、受取人の指定のされ方によっては遺産分割協議の対象となる場合があります。例えば生命保険では、受取人が故人(被相続人)であった場合や、単に「相続人」となっている場合には、通常の遺産と同じ扱いとなり、法定相続分に従って相続人各人に分割されることになります。

こうした仕組みをよく理解しておくと、例えば、「●●に直接相続させたい」と思うお金に関して、生命保険を活用することで、遺言に書かなくても相続人を選んでおくことができます。

税法上はあくまでも「遺産」

ただし、「遺産」と言った場合、実際には「民法上の遺産」と「税法上の遺産」という、二つの意味があることには、十分注意する必要があります。「一人の相続人の固有財産とみなされ、分割協議の対象とはならない」というのは、「(分割協議の対象となる)民法上の遺産」にはあたらない、ということではありません。

受取人の固有財産とされる場合でも、税法上は「みなし相続遺産」として遺産に含まれ、相続税の課税対象に含まれます。また金額の多寡によっては、「▲▲は保険のお金を貰っているから」と、他の遺産の分割協議の際に影響が出てくる可能性があることも、考慮しておく必要がありそうです。

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