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NISAからつみたてNISAに移ったほうが良い人、ダメな人

(写真=Ahmet Misirligul/Shutterstock.com)

2018年1月からスタートする「つみたてNISA」。しかしながら、すでにNISAの口座をもっている場合、つみたてNISAとの併用はできません。そうなると「現行のNISAを運用し続けるか」「このタイミングでつみたてNISAへ移行するか」など悩みをかかえている人もいるのではないでしょうか。そこで、今回は、NISAとつみたてNISAのメリットとデメリットを比較し「NISAからつみたてNISAに移ったほうが良い人、ダメな人」をズバリ判定します。

現行NISAとつみたてNISAを比較

現行NISA(少額投資非課税制度)と、間もなく始まるつみたてNISAの違いについて比較した表がこちらです。

  現行NISA つみたてNISA
対象者 日本在住の20歳以上 日本在住の20歳以上
口座数 1人1口座 1人1口座
投資商品 株・投資信託 一部の投資信託
非課税投資枠 年間120万円が上限 年間40万円が上限
非課税期間 最長5年間(ロールオーバー最大10年) 最長20年間
投資可能期間 2014〜2023年  2018〜2037年

また、非課税の枠組みだけでなく、取り扱う投資商品にも差が見られます。現行NISAでは、銀行、保険会社で口座を保有している人は、投資信託へ投資を行うことが可能です。また、証券会社に口座を保有していれば、投資信託に加え、国内外の株(上場している株を含む)、ETF、ETN、REITが購入できます。
元手となる資金に余裕のある人にとって、現行NISAは月額10万円単位で投資して非課税期間の5年で効率よく資産運用ができる制度だといえるでしょう。一方、結婚出産、マイホーム、子どもの教育資金などで出費の続く30~40代を中心とした現役世代には、つみたてNISAがおすすめです。少ない元手で長い期間かけて資産運用できるため、魅力を感じるのではないでしょうか。現行のNISAとつみたてNISAで同じ条件は、対象者が「日本在住の20歳以上であること」「口座の開設は1人1つであること」で、それ以外は条件が異なります。最も大きい違いは、非課税となる年間の投資枠と運用期間です。現行NISAの年間120万円とつみたてNISAの年間40万円では3倍の開きがあり、非課税の期間は現行NISAが最長5年間に対し、つみたてNISAは最長20年間となります。

一方、つみたてNISAでは、金融庁が長期の資産形成に適していると判断した投資信託のみに限られます。この条件は、かなり厳しいもので、手数料や信託報酬といったコストが低く、長期で運用可能な商品に設定されていますので、投資の経験がない人でも始めやすいものがそろっています。現在、全体で6,000本を超える公募投信のうちで対象となるのは、129本です(2017年12月13日時点)。

ズバリ「つみたてNISAへ移ったほうが良い人」は?

・限られた資産のなかからコツコツと積み立てたい
年間、最大で40万円の非課税枠は月々に分割すれば約3万3,000円です。勤務先での財形貯蓄制度を利用している人や積立定期預金でコツコツと貯めることを考えれば、同レベルの支出で手数料や信託報酬の低い投資信託で資産運用ができます。

・投資の初心者や面倒なことが苦手な人
投資商品が厳選されているうえ、少額で長く運用できる点は、投資のファーストステップとしておすすめです。また、現行NISAでは運用開始から5年後にロールオーバー(最大10年)の判断が迫られますが、つみたてNISAはそこから先も15年の猶予があります。投資を初めてみたい人や、資産形成になるべく手間をかけずに済ませたい人には、つみたてNISAのほうが良いといえそうです。

逆に、現行NISAのままで運用したほうが良いのは、個別株や海外のETFなど、つみたてNISAにない投資商品を購入している人です。投資商品の特性を見極めて購入し運用している人は、知識や情報も一定のレベルを備えていることが多い傾向なので、あえてつみたてNISAへ移行する必要はないかもしれません。

現行NISAからつみたてNISAへの移行法

さて、ここまで現行NISAとつみたてNISAの違いを見てきましたが、つみたてNISAへ移ることを決めた人は、2018年に入ったら現行NISAで買い付けを行わず、NISA口座を開設している金融機関へ「金融商品取引業者等変更届出書(勘定変更用)」を出してください。これでつみたてNISAへ移行することができます。

手続きと並行して考えておきたいのが「これまで運用したNISA口座の資産」の扱いかたです。これは、大きく分けて2つの方法があります。

1.現行NISAの買い付け商品を売却もしくは特定口座へ移して、つみたてNISAへ移行
2.現行NISAで買い付けた商品をそのまま残して、つみたてNISAへ移行

上記1で特定口座へ資産を移す場合、NISAで非課税だった分配金や譲渡益などの運用益に対して課税されます。上記2で現行NISAの商品を残す場合、非課税期間である5年間は保有し続けることができます。

現行NISAで2023年の非課税期間終了まで運用を続けてから、その後の身の振り方を考えるという方法もあります。つみたてNISAへの移行を考えるにあたって、まずは、自分の資産状況と運用目的を一度振り返ってみてはいかがでしょうか。

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