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難しい相場は先人の知恵で乗り切る!今、使える相場格言5選

(写真=Casimiro PT/Shutterstock.com)

2018年も半分が過ぎようとしています。2018年は軍事衝突に発展しかねない地政学リスク、貿易戦争懸念など、不透明なテーマが見え隠れする上に、秋にはアメリカの中間選挙を控えており、政治的な発言で相場が大きく動く可能性を秘めています。

さて、こんな不透明な時期に参考にしたくなるのが「先人の知恵」、すなわち「相場格言」ですが、「先人の知恵」を拝借するには注意も必要です。ここでは、その注意すべきポイントと、「今、使える相場格言」を厳選して紹介しましょう。

「相場格言」を使うときの注意点

現在、インターネットや書籍・雑誌で「相場格言」は数多く紹介されています。しかし相場格言の中には正反対のことを言っているものもあり、どれを参考にしたら良いのか迷うところです。「メディアで紹介された格言から」「昔から語り継がれてきた格言だから」と言って、無条件に適用するのは禁物です。

「どんな場面で、どの格言を参考にしたら良いか」を見極めるためには、それぞれの「相場格言」への理解を深める必要があります。一般に知られている相場格言を考察してみると、以下のような視点で分類することができます。

● 誰から生まれた格言か?
「孔子など、古(いにしえ)の偉人が残した言葉を相場に応用したもの」、「実際の投資家が経験の中から編み出したもの」など

● いつ生まれた格言か?
「江戸時代の米取引で生まれたもの」、「戦後に生まれたもの」など

● どこで生まれた格言か?
「日本国内市場で生まれたもの」、「ウォール街など海外市場で生まれたもの」など

● どんな場面で役立つ格言か?
「売買のタイミングを計るのに役立つもの」「相場の性質を理解するために役立つもの」など

どのような背景で、どのような立場の人が発した言葉かを理解した上で、「それは現在の自分に使えるか?」を自分なりに判断することが重要です。

すぐに使える相場格言 5選

上記の使用上の注意を踏まえた上で、2018年の相場環境に使えそうな「相場格言」を5つ厳選してみました。これらを順番に見ていきましょう。

● アタマとシッポはくれてやれ
大底(=最安値)で買って、天井(=最高値)で売ることができれば理想ですが、大底と天井は後になってからわかること。取引の時点ではわかりません。理想に執着しすぎず、そこそこ安値で買って、そこそこの高値で売れれば良しと考えて、心に余裕を持って売買をすることを勧める格言です。

2018年のようにリスク要因が多い地合いでは、上がったと思ったら下がり、下がったと思ったら上がり始めるような相場展開になりやすく、タイミングに神経質になりすぎると逆にタイミングを失うことにもなりかねません。アタマとシッポはくれてやれの精神で、自分なりの買値と売値を想定し着実に利益を積み上げて行きたいものですね。

● 利食い千人力
利食いとは、含み益が出ている銘柄を売却して利益を確定させることをいいます。利食いをしてしまえば、後の株価は関係なく、千人の味方を得たような心強さがあるということから、利益確定の大切さを教えてくれる相場格言として広く知られています。

しかし、現在参考にしたいのはこの格言のもう一つの解釈です。それは、急上昇していた銘柄が下げムードに転じると、他者の利食いが殺到して、まるで千人力で相場が押し下げられるような状況になることです。

例えば、2018年の上半期で大きな話題となったIPOの事例で考えて見ましょう。初値が公募価格の10.9倍という記録を作ったAI(人工知能)銘柄のHEROZは初値から8分後にはストップ安になりました。そして、翌日も連続ストップ安が続いたのです。この展開は、公募株を購入できた人やベンチャーキャピタルなど大きな含み益を持った投資家が、我先にと売り注文を出したことが一因と考えられます。

これは極端な例ですが、2012年12月のアベノミクス相場以降、含み益をしっかりと蓄えた銘柄も多くあります。地合いが悪くなるとそろそろ売ろうというムードになり、千人力の利食いが起こる可能性はあるので、警戒しておきたいところです。

● 相場の器用貧乏
何をさせてもそつなくこなす器用な人は、あれこれと気が多すぎて結果的に大成しないというのが「器用貧乏」の意味するところです。これが株式相場に転用されて最新情報や投資テクニックを器用に使うことができる人は、目先の利益は上げられても結果的に大きな利益は上げられない、という意味になります。

2018年のような不透明な状況が続いて年初からの見通しが狂ってくると、それまでの自分の投資基準に不安が生じやすいものです。「過(あやま)ちて改めざる、これを過ちという」(「論語」から転用された格言)にもあるように、間違いは改める必要がありますが、その一方で短期的な結果のみを見て、投資基準をコロコロと変えるのは考えもの。環境の変化に敏感すぎて器用貧乏になるのは避けたいところです。

● 木を見て森を見ず
これは視点の偏りを戒める言葉としてお馴染みの格言。株式相場では個別銘柄ばかりに目を奪われずに、日経平均やTOPIXなどの全体相場にも十分留意するようにという意味で使われることが多いようです。

しかし、現在の相場で考えておきたいのが株式市場と資産運用市場全体の関係です。特に2018年はアメリカとヨーロッパの中央銀行が金融の正常化に向かって舵を切っているだけに、政策金利や長期金利の株価への影響は考慮しておきたいところです。

例えば、4月にはアメリカの長期金利が3%に上昇しました。これは2014年の1月以来の高水準です。今後も長期金利が上昇基調なら、配当目的の運用資金は、株式市場で高いリスクを取らなくても債券市場で高い利回りが得られるため、株から債券への資金ローテーションが起こる可能性も出てきます。

株式市場の資金総量が減ると、相場全体が下がったり、人気銘柄に極端に資金が集まったり、不人気銘柄が極端に下げるといった相場が想定されます。

● 最良なる予言者は過去なり
これは18?19世紀のイギリスの詩人・バイロンの言葉です。これが株式相場に転用されて、将来の相場を予想するには過去の相場を研究するのがベストという意味合いで使われます。実際にテレビやネットで流れる相場解説の多くが、過去のケースを引き合いに将来を予想するという手法をとっています。

もちろん、過去の結果が繰り返されるケースも多く、この格言が現在でも大きな説得力を持つことは確かです。さらに今後、AI(人工知能)を使った株価予測では、過去のデータを詳細に分析することによって、精度の高い予想を出してくる可能性があります。

しかし、江戸時代の米市場と現在の株式市場では、相場に参加するプレーヤーの数や質、情報の網羅性や伝達スピード、取引方法などが全く異なります。また、アルゴリズム取引と言われる超高速取引の出現によってトレードのスタイルが一変し、過去のデータでは考えにくい相場の動きが出ることもしばしば。こうした環境変化の中で、時代を超えて生き残る本質的な教えもあれば、過去の遺物になる格言もあるかもしれません。

相場の格言を参考に、あなたも市況を意識してみよう

このように、相場の格言にはさまざまな内容があります。今回ご紹介したのはその一部ですが、理にかなうものもあるのではないでしょうか。どんな「相場格言」を、どんな局面で参考にするのかは判断が難しいかもしれませんが、迷ったときは参考にしてみてはいかがでしょうか。

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