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歴史は繰り返される?過去のオリンピック景気動向から2020年の東京を考えてみよう

(写真=PhotonCatcher/Shutterstock.com)

オリンピック開催によって好景気を迎えることを意味する、オリンピック景気という言葉をご存じでしょうか。国際的なスポーツの祭典であるオリンピック・パラリンピックが開催されると、開催地には多くの人が訪れ、国全体が否応なく盛り上がります。しかしこのオリンピック景気、大会が閉幕した後も続いていくのでしょうか。

1964年東京オリンピック開催後の景気はどうだった?

初めに、1964年の東京オリンピック開催後の景気について見ていきましょう。

内閣府が公表した「平成29年度年次経済財政報告」によると、国内総生産から物価変動による影響を除いた実質経済成長率は、1964年が11.2%であったのに対し、翌年の1965年は5.7%となっています。年次報告に掲載されている1956年以降のデータと比較しても、この年は約10年の間で最も成長率が低下した年であることがわかります。

事実、1965年は「昭和40年不況」と呼ばれるほど景気が悪化した年です。東京商工リサーチの全国企業倒産状況によれば、倒産件数はオリンピック景気真っただ中であった1963年の1,738件から6,141件と大幅に増加しました。また、この出来事に株価の下落も相まって山一證券が経営危機に陥るなど、不景気は大企業にも大きな影響を及ぼしたのです。

しかし、1965年の秋ごろ、当時の大蔵大臣であった福田赳夫氏が公共投資を実施します。事業が見事に成果に結びつくとともに、実質経済成長率は1966年から1970年までの間10%台を記録しました。いざなぎ景気と名付けられたこの5年間の好景気により、日本経済の悪化はわずか1年足らずで終焉を迎えたのです。

東京オリンピック終了後の景気予測はここに注目!

2020年の東京オリンピック開催が迫る日本ですが、大会終了後における景気の良し悪しを判断するにはいくつかのポイントに着目するとよさそうです。東京都のオリンピック・パラリンピック準備局が2017年に発表した東京2020大会開催に伴って、招致が決まった2013年から大会終了10年後の2030年まで、全国で約32兆円もの経済波及効果があると試算されました。

同発表では生産誘発額は全国で約32兆円(東京都は約20兆円)、雇用誘発数も全国で約194万人(東京都では約130万人)を予想しています。こういった試算も踏まえて、オリンピック前後の景気動向を考えてみるのがよいといえそうです。

たとえば、オリンピック前後の経済成長率を見てみましょう。特に、一般的に成長率が鈍る開催翌年には注視しましょう。倒産件数や株価などの推移も、景気の流れを判断するひとつの材料になります。

選手が宿泊する選手村や試合会場などの建設・改装にかかる費用、そして施設の活用度合いなどもチェックポイントです。通常、インフラ整備の予算がかさんだ場合は著しい景気悪化につながるおそれがあるといわれています。これは発展途上国に見られることではありますが、念のため確認しておくとよいでしょう。新規施設を有効に活用できれば維持管理費用のカバーにつながり、オリンピック閉幕後に必要となる経費を抑えることもできるはずです。

これらのほか、訪日外国人旅行者数の増加率、世界情勢に関して注意を払っておくのもよいかもしれません。

オリンピック後どうなるのか、経済状況に目を向けよう

これまでの歴史を振り返ると、オリンピック終了後は大幅な経済成長の増加がないのが実情です。果たして、2020年以降の日本経済も同様の流れをたどるのか、それとも新しいオリンピック景気の事例を作り出すのでしょうか。日本選手の活躍に期待するとともに、経済状況にも目を向けていく必要がありそうです。

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