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資産運用でも意識される原油相場 あなたもチェックしてみよう

(写真=William Potter/Shutterstock.com)

原油相場は、我々の日常生活はもちろん、企業の業績や株価、債券や為替などあらゆる経済活動に影響を及ぼす重要な経済指標です。原油先物や原油相場連動のETF(上場投資信託)などで資産運用を行っている人はもちろん、それ以外の保有資産に影響を及ぼしている可能性もあります。しかし、原油相場は構造や変動要因が複雑で難解だと感じる人もいるかもしれません。そこで、これから原油相場を学ぶ初心者のために、相場を読み解くポイントを紹介します。

ポイント1 原油相場とは原油先物相場を指す

原油相場とは原油先物相場のことを指します。原油は世界各地で取引される国際商品です。原油取引には大きく3つの取引方法があります。

1. 現物取引(スポット取引):売買契約の成立と履行(商品の引渡しと代金支払い)が同時
2. 先渡し取引(フォワード取引):売買契約の成立より履行時期が先
3. 先物取引(フューチャーズ):「いつ・何を・どのくらい・いくらで売買する」という未来の約束を商品として取引する。金融派生商品(デリバティブ)取引の一種

かつては現物取引がメインでしたが、1970年代の第四次中東戦争によって起こった第一次オイルショック、1980年代のイラン革命に端を発した第二次オイルショックによって原油価格が高騰しました。打撃を受けた企業から将来の原油価格の変動リスクをヘッジしたいというニーズが高まり、原油先物商品が世界のマーケットに上場され、取引されるようになったのです。

また、売り手と買い手が1対1の相対(あいたい)取引を行うのが基本の現物取引と先渡し取引に対して、複数の売り手と買い手が集まる市場で厳格なルールを遵守して取引される先物取引のほうが指標性に優れていることから、現在原油相場といえば原油先物商品の価格をいうようになりました。

ポイント2 WTI原油先物相場が代表指標

第2のポイントはニューヨーク市場で取引されるWTI原油先物相場が代表的指標であることです。このNYMEXのWTI原油先物と、ICEのブレント原油先物(または北海ブレント原油先物価格)が紹介されることが多くあります。この中でも、アメリカが世界最大の原油消費国であること、石油先物取引で最大の出来高があること、WTI原油は良質であることなどを理由に、WTI原油先物相場がもっとも代表的な指標とされています。

なお、アジア地域においては中東産のドバイ原油とオマーン原油が主力ですが、相場変動のトレンドは概ね連動しているので、初心者は新聞や経済ニュースでWTI原油先物価格を毎日チェックすることから始めるのがよいでしょう。

ポイント3 原油相場には6つ変動要因がある

第3のポイントは原油相場の変動要因を知ることです。東京商品取引所は以下の6つを挙げています。

1. 米国シェールオイルの生産状況
2. OPECの動向
3. 非OPEC諸国の需要
4. 米国の在庫状況
5. 原油先物市場の建玉状況
5. その他の要因

原油相場は需要と供給のバランスが最大の価格決定要因です。つまり、先に挙げた6つの項目に沿って産油国と消費国の動向をつかみ、将来の需給のシナリオを考えたうえで相場を予想します。しかし、日々刻々と移り変わる世界情勢の中で、この6要因の最新情報をキャッチアップするのは一般投資家には難関かもしれません。さらに産油国(特に中東諸国)などの動向を考える上では、経済的合理性以外にも宗教、民族、歴史認識の対立といった基礎教養も必要です。

証券会社のHPを見ると原油相場をはじめとする見通しが掲載されている場合があります。各社各様の視点や解釈がありますが、これらを参考にしながら少しずつ自分なりのシナリオを考えてみましょう。

ポイント4 投資マネー、投機マネーの影響が大きい

第4のポイントは、投資(投機)マネーの影響が大きいということです。第1のポイントで述べた通り、原油相場とは原油先物商品相場であり、原油を事業で必要とするプレーヤーがリスクヘッジの目的で参加するだけでなく、先物商品の取引で利ざやを稼ぐことを目的とした投機的なプレーヤーが参加しています。そうして資金が大量流入することで相場変動が大きくなるのです。

いずれにしても、需給予測を材料にした投機的なマネーの影響力は大きいので、この点も留意しておきましょう。

原油の動きを見て、将来の見通しを立てよう

今まで見てきたように幅広く奥深い原油相場ですが、逆に言えば、原油相場は世界の政治や紛争リスク、景気や投機マネーの動向などを集約して指し示すバロメーターのような役割も持っています。

原油相場を読み解く知識を身につけるとともに、自分の保有する資産への影響をぜひ整理しておきましょう。分かりにくい場合はIFAなどに相談してみるとよいでしょう。

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