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今年で最後 平成時代に起きた金融のイベントを時系列にしてみよう

(写真=William Potter/Shutterstock.com)

1989年に始まった平成の御代も、2019年4月で、ついに終幕を迎えます。「失われた30年」ともいわれる平成時代は、経済的には明るい時代とは言えなかったかもしれません。なぜなら、「バブル崩壊」「消費税導入」「デフレ不況」「リーマン・ショック」など、金融市場を揺るがすような出来事が多数、起きたからです。今回は、平成経済史を象徴するような歴史的なトピックを日経平均株価の動きとともに振り返っていきましょう。

日経平均最高値3万8,915円(平成元年・1989年)

1985年の「プラザ合意」による急速な円高の影響を懸念し、日本経済が不況に陥らないために、日本銀行は政策金利を5%から、1987年には2.5%にまで引き下げました。マイナス金利の現在からすると、2.5%は高金利に見えるかもしれませんが、実は歴史的にも非常に低い水準でした。

銀行からの融資が受けやすくなった結果、成長の期待が高かった不動産と株式に資金が流れて、1989年12月29日、日経平均は3万8,915円(終値ベース)で史上最高値をつけました。1989年は、日本で初めて消費税(3%)が導入された年ですが、当時はバブル景気が真っ盛り、消費税の影響もほとんど感じられず、日経平均は勢いよく上昇しました。

大蔵省が不動産融資の総量規制を通達(平成2年・1990年)

バブルによる土地価格の高騰と不動産への投機を抑制するため、大蔵省(現財務省)が不動産に対する金融機関からの融資について、融資の伸び率を金融機関の総貸出の伸び率以下に抑えるよう指導しました。これがきっかけで、バブル経済は終焉を迎えることになります。

イトマン事件(平成3年・1991年)

バブル期の日本には、まるでお金があふれているかのように、銀行や証券会社も巻き込んで「マネーゲーム」が繰り返されました。そして、戦後最大の不正経理(特別背任)事件が起こります。それがイトマン事件です。不動産事業で損失を抱えた中堅商社イトマンにメインバンクの住友銀行(現:三井住友銀行)から多額の融資が実行されました。

約5,000億円という巨額の損失を出し、住友銀行出身の前社長ら6人には、有罪判決が下りましたが、この事件の1カ月ほど前から日経平均株価は2万5,000円台を割り込み、その後2万3,000円を割り込むような動きを見せながら、バブル経済は崩壊していきます。

政府が金融ビッグバンを発表(平成8年・1996年)

金融市場の規制を撤廃・緩和して、市場活性化、国際化を図ろうと、政府は日本の金融・証券市場の大改革を打ち出しました。これに先行した英国で「ビッグバン」と呼ばれた改革にちなみ、「日本版ビッグバン」ともいわれます。銀行・証券・保険の3分野にわたる大改革となりました。インターネットが登場し、情報通信産業の発達が著しい時代の改革だったことが特徴でしょう。インターネット取引を取り扱う証券会社も登場し、1996年の日経平均株価は2万円前後で推移しました。

消費税率5%に引き上げ(平成9年・1997年)

この年、消費税は3%から5%に引き上げられ、緊縮財政が始まりました。翌年から長期の不況に突入します。増税で消費税は増加しましたが、所得税と法人税が下がり、全体で見ると大きな減収となりました。日経平均は2万円台を割り込みます。

アジア通貨危機(平成9年・1997年)

1997年、タイ通貨のバーツ急落をきっかけに始まったアジア各国通貨の下落現象。アジア各国の経済に大きな影響を及ぼします。タイ通貨が急落し、変動相場制移行に追い込まれたのを発端に、インドネシアや韓国などの通貨が大幅に下落しました。アジア各国で銀行や民間企業の破綻が相次ぎ、深刻な景気後退に見舞われたのです。

アジア通貨危機が日本に不況をもたらしたとする説もありますが、タイや韓国の回復は比較的早く、日本の景気の落ち込みは、消費増税が原因だとする見方もあります。日経平均株価は、1997年1万5,000円台にまで落ち込みました。しかし、1998年には日本長期信用銀行や日本債券信用銀行が破綻したこともあり、さらに日経平均株価は落ち込み、1万3,000円台を割り込んだのです。

三洋証券破綻、北海道拓銀破綻、山一證券自主廃業(平成9年1997年)

1997年は北海道拓殖銀行が破綻して、都市銀行破綻の戦後第1号となったほか、4大証券の一角だった山一證券が自主廃業する憂き目にあいます。「社員は悪くありません! 悪いのは全部経営陣です!」と社長が絶叫する姿は、テレビで中継され、日本中に大きなインパクトを残しました。「日本の大手銀行や証券会社はつぶれない」という一般常識が、もろくも崩壊した年でした。

大蔵省接待汚職事件(平成10年・1998年)

大手金融機関の「MOF担」による大蔵官僚や日銀職員らに対する過剰接待が大きな問題となりました。その舞台となった飲食店の俗称が「ノーパンしゃぶしゃぶ」だったために、その絶大なネームインパクトとともに、一大スキャンダルへと発展しました。逮捕者を含め100人以上が処分された後、大蔵省は財務省と金融庁に解体されることになります。

リーマン・ショック(平成20年・2008年)

米国の投資銀行大手リーマン・ブラザーズが、負債総額6,000億ドル超となる史上最大級の規模で倒産したことをきっかけに、世界的な金融・経済危機が起こります。米国の金融機関は、低所得者向けの高金利住宅ローン「サブプライムローン」を証券化して積極的に販売しました。その結果、投資家も加熱化するほどの証券バブル発生にいたります。

しかし、米国の地価下落とともに、借り手の返済が滞り始めると、サブプライムローンは不良債権化しました。結果、リーマン・ブラザーズは倒産。またたく間に世界的な信用収縮と株価の暴落につながります。米国は財政出動と金融緩和で乗り切ろうとしましたが、日本は対応を誤り、円高が続くことになったのです。

年末には1ドル87円台まで円高が加速し、日経平均株価は10月28日、取引時間中に一時、6,994円の安値を記録しました。そして、2009年3月10日、終値ベースでバブル崩壊後最安値の7,054円を記録したのです。

アベノミクス(平成24年・2012年~)

民主党から政権を奪還して発足した第2次安倍政権。掲げた経済・金融政策が「アベノミクス」です。「金融緩和」「財政出動」「成長戦略」の「3本の矢」でデフレ脱却を目指しました。日銀総裁となった黒田東彦氏が放った「黒田バズーカ」と呼ばれる大胆な金融緩和策をきっかけに日本経済は回復します。

1万円台割れの日経平均株価はやがて上昇し始め、2015年に2万円台を回復します。新卒学生の就職率が上昇するなど、就職市場にも大きな影響を及ぼしています。

580億円分の仮想通貨流出(平成30年・2018年)

2018年1月、仮想通貨交換業者「コインチェック」から約580億円相当の仮想通貨が流出しました。同年9月には「テックビューロ」から約70億円相当の仮想通貨が流出。技術が未熟で、流出を防ぐことに限界がある一方、イノベーションのめばえともいえるだけに、今後の金融庁の取り扱いが注目されます。

日経平均が27年ぶりの高値(平成30年・2018年)

2018年10月1日、日経平均株価は続伸し終値2万4,245万円となり、1991年11月13日以来、26年11カ月ぶりの高値となりました。これにより、バブル崩壊時の水準を回復します。この日は東証株価指数(TOPIX)も前日比10.35ポイント(0.55%)高の1,894.25と続伸し、1991年6月以来、26年7カ月ぶりの高値をつけました。その直後、10日の米株式市場の大暴落をきっかけに起こった世界同時株安の影響を受けました。その後、11月26日の終値は2万1,812円となっています。

さて、駆け足で平成に起きた印象深い経済的事象を振り返りました。他にも書ききれないほど、さまざまなことが起きています。あなたにとって印象に残っている出来事は何だったでしょうか。平成が終わり、新しい年号を迎えるとき、あなたの資産運用はどういう成績を収めているでしょうか。こうした区切りを利用して、あなた自身の資産運用の成績を振り返るのもいいかもしれません。

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