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世の中には、3種類もの遺言状があるらしい……

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(写真=PIXTA)
大切な財産だからこそ、自分が死んだ後はきちんとした形で遺してあげたい、争いの元にならないようにしたい、そう思う人は多いのではないでしょうか。

その願いをかたちにするのが、遺言です。もちろん、ただ「言い遺す」のではなく、法律的に効力を持たせるには、きちんと形式を整えなくてはいけません。その形式は、民法に定められています。不慮の事故などの場合を除いて、一般に、遺言は「遺言状」というかたちで遺すことになるのですが、遺言状(普通方式遺言)には3つの種類があることはご存じでしょうか。

実はこの3種類の遺言には、それぞれメリット・デメリットがあります。どのような場合に、どの種類の遺言がふさわしいのか、その内容をよく知っておきましょう。

遺言者が自ら記した「自筆証書遺言」

最も簡単に作成できるのが、「自筆証書遺言」です。その名の通り、遺言者が自分で書いて作成したもので、費用もかからず証人も不要、一度作成した遺言状の書き直しも容易です。

条件としては、代筆やワープロ・パソコンで入力したデジタルデータは無効になります。あくまでも自筆でなければいけません。そして作成の日付と署名、押印が必要です。作成した遺言状は、自分で保管していてもいいですし、推定相続人、代理人(遺言執行者)、友人などでも構いません。

しかし、手軽であるだけにデメリットもたくさんあります。「自筆でなければならない」とはいえ常に偽造の恐れがあり、紛失の可能性もあります。また、あくまで素人が作成したものですから、うっかりしたミスで遺言状の要件を満たしていない場合もあります。内容や保管方法などをしっかり確認しておかないと、トラブルの元になりかねません。

公に内容・形式が整った「公正証書遺言」

自筆証書遺言に対し、いわば「プロ」である公証人に作成してもらうのが「公正証書遺言」です。遺言内容を公証人に口述して記してもらうもので、その時には証人2人に立ち会ってもらいます。作成された遺言状の正本や謄本は本人や推定相続人などに渡されますが、原本が公証役場で保存されます。

それだけに内容・効力は確実で、偽造・変造の可能性もありません。仮に手元の正本・謄本を紛失しても、原本が公証役場にあるため安心です。一方で、公証役場手数料や、証人依頼のための費用などもかかります。また、遺言の存在や内容を秘密にしにくいことは、場合によってはデメリットになるかもしれません。

遺言内容を秘密にしつつ存在を保証してもらう「秘密証書遺言」

内容は秘密にしておきたい、しかし遺言状の存在は確かなものにしておきたいという場合は、「秘密証書遺言」があります。このとき、遺言状の作成そのものは本人が行いますが、記した遺言状を封筒に入れて封印し、それを公証役場で公証人・証人2人に確認してもらい、署名・捺印を行ってもらいます。

ただし、遺言状の保管は公証役場ではなく本人や推定相続人、遺言執行者等で行うので、紛失や変造の可能性はあります。また本人作成のものなので、「自筆証書遺言」同様、遺言の要件を満たしていないケースもあり得ます。

このように、3種類の遺言にはそれぞれ特徴があります。それぞれのメリット・デメリットをきちんと把握したうえで、より良い方法を選びたいものです。

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